吉村志保さん。 千葉で10年以上活動しているミュージシャンなら知っている名前かもしれない。 最近吉村さんのCD「ハイビスカス」をまた、聞いている。 閉じこもらなくちゃ 閉じこもらなくちゃ 届かない 届かない 届かない 届かない どうしようもない気持ちのフラストレーションや、 ディスコミュニケーション。 「価値」や「結果」に結びつかない内面性。 そんなものを、表現して受け取れる環境が、 あの頃と比べても、ずっと少なくなってしまったように思う。 いや、たしかに、それまで「暗かった」こと、 マイノリティだったことがらも、シェアしやすい世の中にはなったと思う。 でも、「シェアできない」こと、 自分一人でしかもっていられないことを、そのまま持ち続けるには、 いま、タフでなかったら、きっとなにかに負けてしまう。 この歌たちを本千葉JAMの野口さんが愛し、応援した気持ちがわかる。 ”これは世に出てほしいな” と思わせるものっていうのは、つまり 「こういうものが世に出てくれたほうが、こういう話が通じやすいほうが、俺は生きやすいよ」 そんな風に思わせる世界をもったもの、なんだと思う。 たぶん、彼女はずっと前に音楽をやめて、どこかで暮らしている。 いつかまた聞きたいなあ。 いや、それもそれでいいってことなんだろうな。 |